2010-09-28

イマココ


「イマココ」(早川書房)
コリン・エラード 著  渡会圭子 訳

300数ページにわたる著作

原題は
「YOU ARE HERE」
Why We Can Find Our Way to the Moon,
but Get Lost in the Mall


本書(「イマココ」)の副題として
「渡り鳥からグーグルアースまで、空間認知の科学」
と書かれている

そして
「腰巻」には
「ビルの谷間で、ウェブの海原で、道を見失わないために。」

示唆めいたメッセージが踊っている

本書「扉」には

地上で
もっとも方向音痴な生物であるヒトは
どうやって自分の現在位置

知ったり
目的地までの道
のりを決めたりしているのだろう?

ヒト独自の
空間認知システムは
GPSなどの
ナビゲーション技術や
都市・建物・インターネット空間の設計に
どう反映されているのだろう?

そして
こうした人工空間

はざまで生きることは
私たち
現代人の振るまいや想像力に
どんな影響力を
あたえているのだろうか----

とこれから本書で考察されようとしている「内容」が示されている

一度読み始めたら...なのである
さらに「腰巻」には

●あらゆる動物の中で、ヒトだけが迷子になるわけ
●あなたの家をより広く、より居心地よく見せる演出テクニック
●生産性がアップするオフィス空間設計
●各種GPSサービスやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)にヒトが夢中になるわけ
●脳科学に基づいた、理想の都市計画
●ユーザーを誘惑するウェブサイト構築術

本書への「イザナイ」ともいうべき
文字がならぶ

とても多角的な空間(現実+非現実)

ついて科学的に書かれている

ブックデザインは「鈴木成一デザイン室」が
てがけており
「腰巻のホワイト」がとても効いている
↑ 「腰巻」なし
 

↑ 「腰巻」あり
 

(目次)

イントロダクション

Part1 アリがショッピングモールで迷子にならないわけ
第1章
ターゲットを見つける
第2章
ランドマークを探す
第3章
ルートを探す
第4章
世界に埋め込まれた地図
第5章
ネズミの頭の中の地図
第6章
ヒトの頭の中の(混乱した)地図

Part2 空間をつくるヒト、ヒトをつくる空間
第7章
家の中の空間
第8章
働く空間/働きかける空間(ワークスペース)
第9章
都市空間(シティスペース)
第10章
サイバースペース
第11章
自然空間(グリーンスペース)
第12章
空間の未来

謝辞
脚注

「アーキテクチュア」について 濱野智史