2011-11-05

Steve Jobs Ⅰ

一昨日、注文していた「Ⅱ」が届きました
今回のエントリーは「Ⅰ」のこと

第12章
デザイン
真のアーティストはシンプルに
「バウハウス的な美を求め」

この章で
ジョブズが
『近代美術館に収められてもおかしくない品質』
というモットー
として
掲げるようになった「エピソード」のようなものが書かれています

はじめに

『アイクラー・ホームズで育った子どもはたくさんいるが、ジョブズは、それが
どういう家でなぜクールなのかを知る珍しいタイプだった。
大衆向けのすっきりとしたシンプルな現代建築という考え方が好きだったのだった。』

とあり

『優れた工業デザインが会社にとっても製品にとっても差別化の鍵をにぎる』

と信じたジョブズは
建築家のヴァルター・グロピウスやミース・ファン・デル・ローエが取り組んだ
バウハウスの
『すっきりと機能的なデザイン哲学』
ひとつの「スタイル」として信奉していったことが紹介されています

そして

『会社の経営、製品の設計、広告とすべてをシンプルにするのです。とてもシンプルに。』

という提唱から

『洗練を突きつめると簡素になる』

というアップル初期のモットーへと掲げられていった
過程が描かれています

いま、わたしたちの「暮らし」をあらためて見渡すと
たくさんの「品物」と
たくさんの「便利」さ
かこまれて生きていることを実感することができます

便利さを追求することによって「豊かさ」を得たようにおもいます
しかし
その代償としてかけがいのない「なにか」を失った、ともおもうのです

ジョブズがバウハウスのなかに「簡素な真」を見つけたように
わたしたちも
現在の「暮らし方」や「建築のつくりかた」を見直して

「簡素で暮らしやすいすまい」

実現していかなければならない転換期(とき)に入った
みなければならないのではないでしょうか


(参考)


建築家・秋山東一氏のブログ