長州現代町家に自生の「ネジバナ」があらわれました
「ネジバナ」
【特徴】
小型のラン科の多年草。別名モジズリ(綟摺)
湿っていて日当たりの良い、背の低い草地に良く生育する
花色は通常桃色で、小さな花を多数細長い花茎に密着させるようにつけるが
その花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲くことからこの名がある
「ネジレバナ」、「ネジリバナ」、「ねじり草(そう)」とも呼ばれる事もある
花茎から伸びる子房は緑色で、茎に沿って上に伸び
その先端につく花は真横に向かって咲く
花は小さく、5弁がピンク、唇弁が白
花のつく位置が茎の周りに螺旋状であるため
花茎の周りにピンクの花が螺旋階段のように並ぶことになる
長州現代町家にあらわれた「ネジバナ」は左巻き |
この螺旋は右巻きと左巻きの両方が見られる
白花や緑色の個体もしばしば見られる
コハナバチのような小形のハナバチなどが花粉塊を運んで他花受粉が起こると考えられるが
長期にわたって花粉塊が運び去られないと、これが崩壊して柱頭に降りかかり
自家受粉を成立させることが知られている
葉は柔らかく厚みがあり、根出状に数枚つける
冬期は楕円形だが生育期間中は細長く伸びる
根は極めて太短く、細めのサツマイモのような形で数本しかない
ごく稀に真っ白い花をつける個体が見られ、園芸愛好家に特に好まれる
【生育環境】
ラン科ではめずらしく、芝生や土手、都市公園等の人間の生活圏に近い所で
普通に見ることができる
この為、ともすれば花の綺麗な雑草として扱われ、芝刈り機で刈ってしまわれる
また、その花の可愛らしさから、昔から愛でられ
愛好家主催の展示即売会等で、山野草として販売される事もある
昭和の終わり頃
当時の野性ランブームの中で管状の葉や斑入りなどの変異個体を収集するのが流行したが
後述のように単独栽培や株分けによるクローン増殖が困難なこともあって
ごく一部を覗いて保存されていない
【栽培に関して】
ごく一部を除いて保存されていない
庭園の芝生などに普通に見られ
サツキや他種の山野草を植えた鉢に落ちた種子から
発芽した株が非常に強健に育つにもかかわらず
ネジバナ単独で鉢植え栽培をしようとすると
栽培がかなり難しい場合がある
自生で増えてくれるといいですが...
将来はこんな感じになってほしいと願うばかりです
長州現代町家イメージスケッチ 090413 |