2012-05-12

ル・コルビュジエの国立西洋美術館。

筆者自ら装丁された本です
東京都上野恩賜公園内にある「国立西洋美術館」
きっかけとなったのは
サンフランシスコ平和条約の調印でした

収蔵されていた「松方コレクション」の寄贈返還について
フランスからの申し入れがあり、それに対して日本は
コレクションなどの美術品を収蔵するための「美術館」建築を
計画してほしい、と打診したことからはじまったのです

本書の装丁は、著者でもある藤木忠善氏によるもので
13cm×21cm
という
寸法(モデュロール黄金比)で
本の大きさが決められています

また
カヴァーのデザインは
国立西洋美術館・本館を発想した原点というべき
「四角い螺旋型」
を模しており、その建築に用いられた色彩
「黒・赤・黄」
で構成されています

藤木忠善氏は、本書で
「本館の建設に携わった私の経験をもとに、なるべくオリジナルの姿と精神を伝える」

書かれているように、その1ページ1ページを捲るごとに
建築家、ル・コルビュジエが日本で
「四角い螺旋型美術館」

ぜひとも実現したい

注いだ「魂のエネルギー」を感じとることのできる
「一書」

仕上がっているのです

2011年8月20日 初版の本です

(目次)

本書を読まれる方へ

国立西洋美術館案内図

用語解説

ル・コルビュジエの美術館を楽しむ
四角い螺旋状型美術館の夢
インドと日本で夢が実現
歩いて感じる建築
モデュロールの世界

空間ガイド―1 前庭を散策する
前庭はフォーラム
建築の表情をつくる
いろいろなガラス面
外階段は彫刻

空間ガイド―2 ピロティから19世紀ホールへ
ピロティ
19世紀ホールとは
スロープをのぼる
誰か壁画を描いて

空間ガイド―3 展示回廊を周遊する
廻り方は自由に
ル・コルビュジエの展示空間
大窓のある休憩スペース
開かれた廻り階段

空間ガイド―4 中3階と屋上を探検する
照明ギャラリーの闘い
光と空間を導くバルコニー
館長室はパリモード
屋上はラビリンス

ル・コルビュジエはどんな人
その生涯と活動
ル・コルビュジエはメディアの達人
午前は画家・午後は建築家
ル・コルビュジエは生きている

ル・コルビュジエの建築のつくり方
新しい建築の五原則
土着性と官能の造形
えもいわれぬ空間
理想都市の建設

ル・コルビュジエが日本にやって来た
文化センターは贈り物
設計図が到着する
建設が始まる
「ル・コルビュジエ館」へ

国立西洋美術館 建築年譜

ル・コルビュジエの原案

English Summary

あとがき-断片ノート-


(参考)

藤木忠善

退官展

ル・コルビュジエの西洋美術館

国立西洋美術館

同上 Wikipedia

ル・コルビュジエ Wikipedia

東京文化会館

同上 Wikipedia