2012-04-12

安藤忠雄仕事をつくる_私の履歴書

本書は
日本経済新聞朝刊2011年3月1日~31日に掲載された
記事に加筆され
単行本化されたものです
本文を読んでいくと
若い事務所所員への「期待と希望」をもって闘われている
ことがわかるものがあります
これは
安藤忠雄さんご自身が経験されて(生きて)きたそのままを
次代の安藤イズムを担う若手の育成へと
筋道をつけていっているように
思うのです

ここに
その「一文」を紹介させていただきます

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現在のどん底の日本社会再生のカギは、子供たちの野性をいかにして
取り戻せるかにかかっているだろう
必要なのは、甘えた「ゆとり」などというものではない
不安と隣合わせの、本当の意味での自由な時間と場所を与えることだ
私の事務所では入ったばかりの若いスッタフでも
海外出張に行かせて「一人で全部やってみろ」と突き放す
緊張感に包まれた中での外国での様々な体験が
社会を生きていく上で大きな糧となり
その人間を強くするからだ

(「米大学で教鞭.....授業がまさに国際交流」の章から引用)

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(目次)

はじめに

建築家の仕事.....独学でつかんだ天職

母の生家へ養子.....厳しくも優しい祖母

予期せぬこと.....初めての大病におろおろ

中学校の先生.....「数学は美しい」と熱血指導

ボクシング.....弟を追ってプロデビュー

大学進学希望.....家計と学力の問題で断念

建築行脚.....丹下作品に感動しきり

芸術的感性.....若手が集まり互いに刺激

家族.....仕事上も妻と支え合い

目標を果たす覚悟.....専門書片手に昼ごはん

旅行.....7ヶ月ひとりでヨーロッパへ

大阪.....強い思い放っておかぬ街

1960年代の出会い.....文化の先鋭たちが躍動

事務所のルール.....仕事道具は自分持ち

アトリエ.....買い取らされた家を増築

住吉の長屋.....外部は窓なし、中庭から光

光の教会.....予算の壁を絆で超える

神戸市北野.....開発を見直す機運育む

芸術家の同志.....美を死の直前まで追求

海外での個展.....展覧会MOMA/ポンピドー

佐治敬三さん.....自由で豪胆な経営者

直島.....感性を磨く芸術の島に

阪神・淡路大震災.....復興へ心ひとつに

米大学で教鞭.....授業がまさに国際交流

東大教授に就任.....頑張り屋の学生ばかり

連戦連敗.....しつこく挑戦、次の糧に

たくましい女性たち 1.....こどもの可能性引き出す空間

たくましい女性たち 2.....アートのための空間

セビリア万博.....チームの力

瀬戸内.....美しい風景復活へ植樹

表参道ヒルズ.....「心の風景」残した建物に

東京オリンピック/海の森.....ゴミの山を緑の森に

桜を植樹.....市民の手で元気な街に

東日本大震災.....今こそ日本が一丸に

日本.....人間性育む教育に未来

追伸 桃・柿育英会の取り組みを通して

代表作品


(参考)

日本経済新聞出版社