2011-04-08

ワクイマサユキ_サンノコウエン

すっかり遅くなってしまいましたが、少しご紹介したいとおもいます
(東日本大震災前の講演内容ということを前提に御承知おき下さい)
3/5山口セミナーパークで開催された
環境と日本人のこころ」(講師:涌井雅之氏)

一時間半の講演のなかからいくつかのキーワードによる
日本の進むべき道が見えてきました

涌井氏は冒頭、現在の状況を
「坂の下の泥沼」
という表現をもちいました(ちょっと絶望的なトーンですが...笑)

生物多様性(1993年発効)から気候変動条約へ(1994年発効)
~いのち(生物=生命)から数値目標への転換~
一万年前は100年に「一種絶滅」していたのが、現在では一日に「約100種絶滅」
しているといいます

また
地下資源の払拭も近付いて(2030年~2050年ころ枯渇する)おり
地球から人類への警告ともいえるような現象が次々と
おこっていることを指摘しています

そのひとつに
エマージングウィルスによる増大した種(ヒト)への動き(「絶滅」への道)
~自然界における自然治癒力の働き(環境破壊するものの絶滅を促す)~
なども
みられるというのです(ちょっと怖い話ですが...納得できる話です)

日本版B&B(ビジネスと生物多様性)による
地球上の生物(環境)への配慮
ということも考えられはじめられているということです

また
むかし日本にあった水田(里山)がこれらの問題を解く鍵になるのでは
という国際パートナーシップも生まれています
これは
COP10での「水田決議」が下敷きになっているといわれています

そして
涌井氏は近い将来、学校の教科書における
社会に関する内容の部分が変わる、といいます
それは
「産業革命」(使い捨ての社会)
から
「環境革命」(自然も「資本財」)
という
流れへと必然的に変わっていく様子を見抜いてのことだそうです

半世紀(50年)前
人間は自然とともに生きていくことが
あたり前でした
「山は海の恋人、川は仲人」
ということばがあるように「草木動植物」がこれほど図案化
されている国は世界中探しても、「日本くらい」ではないかといいます

「月齢」というものも生命の潮流とリンクしていて
満月時は海水面が20cmほど上昇するということです

また
日本は明治のころ(坂本龍馬の頃)を境にして
「船舶・鉄道」
から
「車(自動車)」
へと
変わっていったことが「緑を食い続ける都市」へと変貌を遂げた原因である
といいます

最後に涌井雅之氏は「農業」を見直す(重視)ことに着目するべきであると指摘します
「在所一番」
生まれ育った「場」に対する共有感を大切にし
山並み・河川をつなげる
総合治水対策
これからの日本の進むべき道であるといいます

そして都市に住む者が疲弊する地方のこうした活動を助けるための
負担(援助)を行うことのできる「しくみ(多目的公益機能整備)」
をつくるべきである
と述べられ講演を締めくくられました
(参考)