2012-07-30

建築雑誌2012-07。

表紙は『江戸大地震之図』
(写真は「年表」を読みやすいよう90°回転させています)
安政二年十月二日に発生した江戸大地震を主題とした絵巻が描かれています
ロバートクロネンバーグは「動く家」という本のなかで
『対環境小付加』な建築とはどういうものなのかを探求しています
わが国で
より移動または移設が可能な建築とはどういうもなのか?と考えると
「仮設建築物」
という位置付けになってしまう訳ですが
ロバートクロネンバーグは、そう考えないのです
それは「仮設」ということよりも「動く」ということに着目していて
「携帯テント」「モービルハウス」「仮設劇場」「博覧会建築」「海上基地」「移動橋梁」「宇宙建築」
までを含んだ『ポータブル(移動可能な)建築』に21世紀に起こりうるであろう
エネルギーの多消費への「解決の糸口」を探しだそうとしているのです

建築雑誌今月号では
東日本大震災でたくさんの「応急仮設住宅」がつくられたことから
ロバートクロネンバーグが着目した「動く家(建築)」の「シェルター」的発想からの
コミュニティデザインを探っています

(目次)

《以下、特集部分のみを掲載》

特集
動く建築:災害の間あわい

特集前言
建築の可能性と社会システム
法は建築をいかに分節しているか―「動く」×「建築」を考えるためのカテゴリー・マッピング

座談会
動く建築―間(あわい)に開かれる可能性
現地仮設の位置付けの変遷
災害後の仮設シェルターのデザイン

ルポ
自衛隊の被災地支援ファシリティ―自衛隊(青森・第九師団)への取材

インタビュー
備蓄・供給から解体・再利用まで―応急仮設住宅はトータルにマネジメントされねばならない
「動く」を射程にいれた建築家による仮設住宅の実践例紹介
トレーラーハウスは建築物か
浮かぶ建築
タイの高床式住宅と洪水
動く社会が動かなくなったモンゴルのゲル地区


(参考)