2010-07-21

メヲヤシナイ テヲネレ

ご存知の方も多いと思うが
宮脇檀(みやわきまゆみ)氏の
誌上設計塾ともいえる
名著「眼を養い 手を練れ」だ
学生だったころ、宮脇檀氏を知った
という住宅の模型を熱心につくっていた頃を思い出す
そして
この本の「光の重心」というページに
その、
松川ボックス」が掲載されている
ここで、宮脇檀氏は
光の重心
ということについて
『光にむろん重さがあるわけでない。
空間を眺めたとき、明るい部分あるいは輝いて
いる部分の分布の中心が、空間のどの辺に
あるかということを「光の重心」と呼ぶ。
(中略)
この光の重心は、低い方が落ち着いた雰囲気を
作り出してくれる。モノの形や重さでも、重心が
低いモノの方が安定感や落ち着いた感じを
与えるのと同じである。』
宮脇氏は、
椅子・ソファーなど
生活スタイルの違いに「マッチ」した
光の重心の
選択を薦めている

***********************************************************************************************************
目次

第一章 宮脇檀の住宅設計塾へようこそ!
  宮脇塾の目指すもの/学習(テキスト)の内容と方針/体で覚える/模型を作ろう/
  良い建築を見よう/スケッチをしよう/
  美術や美しいものを見よう/よい家具に触れよう/クラフトしてみよう/
  手始めに、自分が今住んでいる住まい、空間を考え直してみよう



第二章 設計してみよう。ではどんな家を
  コンセプトは明瞭に 宮脇檀の住宅タイトルに見るキーワード/家を建てる目的とは/
  予備知識を身につけよう セームスケールで見る若き宮脇檀を刺激した世界の有名住宅建築/
  構造がわからないので図面が描けない人のために



第三章 敷地を読む
  設計をはじめる前に/名作住宅に見る敷地との関係/土地の魂を感じる/敷地を調べる...周囲の状況/
  敷地を調べる...環境条件/土地に調和する/周囲と対立する/高低差のある敷地/不整形な敷地/
  「地」と「図」/外と内の繋ぎ目/「見る」「聞く」テクニック/「隠す」「守る」テクニック/他人の受入れ方/
  自分の家は他人の環境



第四章 図面を描こう
  立体を平面上に表す 立体→平面→立体/図面はどのようなものか/大事な寸法/
  縮めなければ建築は描けない/記号は建築の道路標識/建築の引立て役...添景(点景)/
  優れた図面から学ぼう/まずは平面(Plan)から/平面図を描いてみよう/
  敷地と建物の関係が重要...配置図(Site Plan)/立面図(Elevation)は建物の容姿/
  建物を「切って」描く断面図(Section)/立体的に描いてみる...「縮尺のある透視図」/
  一点透視図法/二点透視図法(有角透視図法)/模型を作ろう/模型を撮ろう



第五章 住宅を内部から考える
  部屋のプロポーションはプランニングの第一歩/イメージは具体化のための知識と技術/
  普段、居るところを考える...広い居間、数ある機能/食べるところを考える/
  寝るところを考える/収納するところを考える/家の構成を考える/
  そのほかの大切な工夫あれこれ



第六章 家具を学ぶこと、家具から学ぶこと
  では、どん椅子を? そしてその素材は/
  実測してみること、ときには三面図を描いてみること/自分に合った教材の発見



第七章 ひかりとあかり
  土地を読みながら光と陰を読む/安らぎの光は黄色い光/光の重心/
  照度と明るさを分けて考える/空間に光のえくぼ/「集うあかり」と「個のあかり」/
  光あれども姿は見えず/場のあかり




第八章 町並みと家周り
  境界線は外側から考える/家の周りを考える/門周りで住む人がわかる/
  カーポートも庭の一部/アプローチは参道/庭は屋外の居間/ベランダも庭になる




〈コラム〉スケッチをしよう!




〈コラム〉パーティーを開こう!




良い本を読もう




あとがき



***********************************************************************************************************




この本は、彰国社より
「2003年3月10日第1版」が発行されている
宮脇檀氏の
逝去5年後である