ちいさいおうちが「住んでみたい」とおもった「まち」とは
は
1909年8月30日、アメリカ・マサチューセッツ
に
父親
マサチューセッツ工業大学学監
母親
イギリス生まれの詩人であり音楽家
の
娘として誕生しました
バートンは
カリフォルニアにある美術学校で絵の勉強に励み
1931年に彫刻家のジョージ・ディミトリオス
と
結婚します
そののち
フォリー・コーヴという
海辺の
小さな村に住んで
画家・デザイナー・絵本作家
として
活躍しました
バートンの住まいには
コーブの人々が集まり、あたたかい文化が
育まれていきました
この「ちいさいおうち」は
1942年に
バートンの娘・ドギーのために描かれ
アメリカ児童図書館協会
の
コールデコット賞を受賞しています
この絵本に登場する「ちいさいおうち」は
「まち」の暮らしに憧れ
いつか「ああいったところ」で暮らしてみたいな
と
思っていた社会(まち)でした
しかし
急速でめまぐるしいほどの「社会発展」
は
いつのまにか
自分をとりまく「環境と自身の心」への変化となって
段々と
「(まちへの)憧れから寂しさ」
へと
かわっていくのです
しっかりと じょうぶに たてられた
「まごの まごの そのまた まごのときまで」
りっぱに残っているであろう
「ちいさいおうち」
は
「ひなぎくのはなも さかない」「つきよに だんすをする りんごの木」
も無い
「いつ はるが きて、なつが きたのか、いつが あきで、いつが ふゆなのか」
分からない
「いちねんじゅう いつも おなじよう」
な
「ほこりと けむりによごれ」
た
まちに「すみづらさ」を感じるようになります
まだ
「かべや やねは むかしと おなじように ちゃんとしているのに」
見窄らしくなってしまった自分に気付き
すっかり、元気をなくしてしまった
そのとき
この「ちいさいおうち」を建てた
おばあさん
の
「まごの まごの そのまた まご」にあたる娘家族に「自分」を見つけてもらうことができます
「ちいさいおうち」
は
この娘家族のはからいで、ずうっといなかのやまのうえの小高い丘へと
「引越し(移築)」することになります
そこでは
「あさになると、お日さまが のぼり」
「ゆうがたには、 お日さまが しずみ」
「よるに なると、お月さまを ながめ」
「ほしをながめ」
「はるが くると みなみの くにから とりたちが かえってくれ りんごのはなが さき」
「なつになると、木々は、みどりのは で つつまれ りんごのみは じゅくしして、あかくなり」
「あきが くると、木のは は、きいろや あかに そまり りんごつみが はじまり」
「ふゆが くると、ゆきで まっしろになり こどもたちは そりに のったり、すけーとをしたり」
そして
「りんごの木は あたらしいのに うえかえられ」
という
むかし「ちいさいおうち」が暮らしていた環境(とき)と同じような
「暮らし」
を
取り戻すことができるようになったのです
わたしたちの身のまわりも
よくよく見渡すと
この
「ちいさいおうち」が体験したような状況へと
取り巻かれていることに気付かされます
自然を感じることのできなくなった
社会と建築
地方を犠牲にした「エネルギー利用」の在り方
いまから約70年前に書かれたこの本は
現在
わたしたちが抱えるさまざまな「諸問題の解決」に向けた
針路
となる一書であり
いまふたたび読み返す「絵本」であると思うのです
本書「ちいさいおうち」のさいごに
こういう一文
が
書かれています
「いなかでは、なにもかもが たいへん しずかでした」
(参考)
大型版の絵本もあります
(追記)
《111127》
もう3年来のお付き合いをさせていただき、拙ブログへもコメントをいただいている
cap55さん
から
お手紙をいただきました
そこにはこう、書いてありました
『ブログの「ちいさいおうち」は魅力的な絵本ですね!
結構人気のある本なんですね。』
とてもありがたいはなし、です
むかし、建築家の秋山東一さんが
「blog ブログの力(ちから)」
という
エントリーを書かれていたのを思い出しました
こうして、お互いにまだまだ知られていないことを
「交流」し「交友」していける発信の場が
「ブログ」
の
もつ「ちから」なんだな、と改めて感じたお手紙でした
(追記)
《111127》
もう3年来のお付き合いをさせていただき、拙ブログへもコメントをいただいている
cap55さん
から
お手紙をいただきました
そこにはこう、書いてありました
『ブログの「ちいさいおうち」は魅力的な絵本ですね!
早速子供に読み聞かせるべく、図書館に予約入れました。
図書館には大型本も含め5冊程置いてあるようですが、
高杉さんのブログを見たからか?
既に2冊は貸出中になっていました。結構人気のある本なんですね。』
とてもありがたいはなし、です
むかし、建築家の秋山東一さんが
「blog ブログの力(ちから)」
という
エントリーを書かれていたのを思い出しました
こうして、お互いにまだまだ知られていないことを
「交流」し「交友」していける発信の場が
「ブログ」
の
もつ「ちから」なんだな、と改めて感じたお手紙でした